剣道部の練習が終わって帰り際、恭也と令は〔山百合会〕の面々に捕捉された。

 とりあえず、M駅までは一緒の帰り道である。

 令が、曲がりなりにも生気を取り戻した事に気付いた蓉子達は、恭也が令にどんな事を

吹き込んだのか気になったが、それについて恭也は沈黙を守り通した。

 そんな恭也が表情に動きを見せたのは、由乃だけでなく江利子も学校(まぁ、学園と言

うべきなのだろうが、ここではイメージしやすい表現を選択した)を休んでいる、と教え

られた時だった。しかし、それ以上何とも見当がつかず、とりあえず由乃の見舞いには後

日行くという事にして、その場はそれで終わったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 経過――それから数日間の俯瞰

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 祥子曰く〔伝書鳩〕という表現は、当時の祐巳が置かれた状況を、最も的確に言い当て

たものであろう。

 令と由乃の間を行き来していると聞けば、そう思うのも無理ないかもしれない。

 交流試合と手術を、翌々日に控えた日。

「顔が落ち着きない」

 だの何だのと言われながらも、祐巳は途中まで〔姉〕の祥子と共に下校し、M駅で別れ

ると由乃の入院している病院へ向かった。

 そして、病院の中で祐巳は、ひとりしてびくびくしながら歩いていた。

 日中であれば気にならない事だが、外来診察が終わった後の病院の中は、ひどく物静か

な空間になる。そうした空間の中でも、消毒薬の、あの鼻につく独特な臭いが感じられ、

静かであるが故にどこか、冷え冷えとした印象を与えるものだ。

 一体、これが夜中だったら、祐巳は病院の中など満足に歩けやしないだろうが、それは

置いて。どうも祐巳は、その場の雰囲気や流れとかいうものに、ひどく敏感になりやすい

性格らしい。

 ちょうど、由乃が入院している病棟に着いた時、何やら気配を感じて反射的に振り向い

た祐巳は、声にならない叫び声を上げる事になった。

 病室へと続く廊下の奥で、静かに佇む白い人影――それはよくよく見れば入院患者だっ

たのだが、一瞬幽霊と勘違いしてしまう程、その時の祐巳にはインパクトがあったのだろ

う。人がいてもいなくても、過剰に反応してしまうのでは世話も何もないが、一概に祐巳

を笑うわけにもいかない。

 重要なのは、ひとしきり怯えた後だ。

 落ち着いてから考えると、廊下の奥に姿を消したその人影が、どうにも見覚えのある人

だったように見えて仕方がない。

 自宅に電話をかけた帰りの由乃と合流――由乃に肩を叩かれて、更に驚いたのだが――

して、祐巳はその事を話した。自分の抱いた印象を交えて。

「私、今黄薔薇さまを見た」

「え?」

 最初はその人影を幽霊扱いしてしまい、流石に由乃を辟易させてしまった祐巳だが、そ

の時の事を話している内に、由乃も思い当たる節があったらしい。もっとも、見たような

見なかったような、くらいの曖昧な記憶だったが。

「でも、人違いでしょ?」

「それが、先週の終わりからずっと休んでるの」

「え?」

 何しろ、由乃はしばらく入院していたわけで、その間学校の情報は、祐巳から聞いた以

外、大して入って来なかったのだ。

 由乃は、とりあえず祐巳から江利子が熱を出して入院した、という話は聞いたが、果た

してそれほど重い病状なのか考えあぐね、祐巳と二人して仲良く唸ってしまった。

 色々と憶測なんかが出て来そうになるが、結局これ以上の詮索はしない事にして、由乃

は祐巳にひとつの頼み事をした。

「明後日、もし暇なら令ちゃんの試合、見に行ってくれないかな?」

 本当なら、自ら見に行きたい。自分の声で応援したいけれど、今それは叶わない。明後

日は、手術を受けなければならないから。でも、目の前に私の望みを託す事が出来る〔友

達〕がいる。私の代わりに、私の分まで見て来てくれるはずだ。

 返って来た答えは簡潔だったが、そうであるが故に、約束として最も信の置けるものだ

った。

「令さまが勝つところ、ちゃんと見てくるね」

「ありがとう」

 由乃の願いを請け負った祐巳は病院からの帰り、由乃に会いたいだろう思いを、懸命に

耐えて試合に臨まんとする令に、思いを致さないではいられなかった。

 令さまだって、強い。やっぱり由乃さんの〔お姉さま〕なのだな、と。

 

 

 

 

 

 剣道部の交流試合は、市民体育館で行われた。近隣地域で実力のある四校揃い踏みとい

う事で、試合形式はいわゆる団体戦である。

 予選は、太仲(おおなか)女子高対田倉沢(たくらざわ)高、リリアン女学園対月見ヶ丘(つきみがおか)高、という組み合わせだっ

た。この中でも、今年優勝が望める有力校と目されていたのが、太仲とリリアンである。

 祐巳は、こういうスポーツの場合選手宣誓やら、お偉いさんの挨拶なんかがあるものと

思い込んでいたみたいだが、どうも甲子園を賭けた高校野球の地区予選か何かと、恐らく

勘違いしていたようだ。

 そういうものはなく、簡単な注意事項の説明が終わると、早速試合は始まった。

 太仲と田倉沢の試合は、四対一で太仲の勝利。引き続き行われたリリアンと月見ヶ丘の

試合は、先鋒と次鋒が月見ヶ丘、中堅と副将がリリアンと、互角の戦い。

 ここで、令が大将として出陣する。祐巳は特にスポーツに詳しいというわけではなかっ

たが、試合に臨む選手――特に、互角のこの状態でのしかかるプレッシャーは、痛いほど

感じていた。

 試合が始まると、令は終始相手を押し続けた。面や胴を打ち込み、相手に反撃を許さず

攻める。敵もさる者、返しを使ったり竹刀で食い止めたりして、逆転の糸口を掴もうと必

死に凌ぐ。

 しかし、地力においては令の方に一日の長があった。

「大丈夫、令ならやるわ」

 試合が始まる前の祥子の言葉通り、相手に生じた一瞬の隙を、令は見逃さない。短くも

激しい打ち合いは、令が小手を決めて終わった。

 予選を突破し、ひと息吐いたところで、祐巳がどうしても分からなくなったのは、

(何をもって令さまが〔勝つ〕と言うのか)

 という事だった。もう少し正確に言えば、

「何をもって〔強い〕と判断するべきなのか」

 という事である。

 その答えを出せない内に――結局最後まで出せなかったが――決勝戦は始まった。

 先鋒は太仲側が一本取り、次鋒はリリアンが勝利、中堅は双方に決め手がなく、時間切

れで引き分け。そして、副将はリリアンの側に軍配が上がった。

 試合を見ていた祐巳は勝てば優勝、と喜んでいたが、この決勝戦、事はそれほど単純で

はない。

 これまで二勝一敗一引き分けで来たが、太仲の大将は剣道三段の腕前。つまり、普通に

考えると二段の令より格上、という事であった。

 それを祥子から聞いた祐巳は、

(大相撲の番付だったら、三段目から序二段と上がっていくじゃないですか)

 などと、違う格付けを種にとんちんかんな事を思ったようだが、それはそれとして。こ

こで太仲の大将が勝てば勝敗が同率となり、自動的に大将同士の決定戦となる。

 もしも額面通り、つまり、

(格上が、格下に負けるわけがない)

 という、大多数がイメージしがちな一般論的展開が生じた場合――祐巳がこれまた単純

勝手に思い描いていた〔勝って姉妹仲直り〕の予想は、呆気なく崩壊してしまう。

 大将同士の戦は、気迫において令が相手を上回っていた。少なくとも祐巳にはそう見え

たのだが、鍔迫(つばぜ)り合いから引き技を仕掛けようとしたところに付け込まれ、胴を打たれて

しまった。

 勝負は、大将同士による最終的な決定戦にもつれこんだが、そこで祐巳は、信じられな

いものを目の当たりにしたのである。

 面を着ける直前の令が、まるで戦う前から勝ったかのような、不思議に穏やかな、それ

でいて引き締まった表情になっていたのだ。

(どうしてなんだろう?)

 祐巳が不思議がるのもお構いなしに、〔決戦〕は始まり――

 

 

 

 

 

 心に重くのしかかっていた何もかもが、ことごとく消えてなくなっていた。

 太仲の大将――田中さんに胴を打たれて、初めて実感するとは何とも皮肉な話だが。と

にかくも令は、これまで到達しなかった境地に、確かに己が身を置いたのである。

「無」

 という、武道に身を置く者が望むべき最高の境地に。

「私、令ちゃんにもっと、強くなって欲しいの」

 祐巳から聞いた由乃の言葉。

「どっちに進むか分からねぇなら、いつものお前なら迷わねぇだろ!!……いつだって俺た

ちには……前しかねぇじゃんかよ!!

 恭也の妹分――晶の言葉。

 それぞれが、この真っ白な〔無の世界〕に収斂し、令にとって打ち破るべきものの何た

るかを、実に明確な形として表していた。

 勝ち負けの後にも先にも、実は自分自身しかいないのだ。

「勝つ」

 という言葉の、本当の意味。己の相手は、常に己自身。本当に戦うべき、打ち破るべき

ものは、敵の姿を借りているだけなのだ――

 相手と向かい合っても、恐怖感も何も覚えなかった。そして竹刀を中段に構えた時、唐

突に恭也の声が響いた――ような気がした。

「竹刀の切っ先ではなく、相手の眼を見るように」

 面の奥の相手の瞳を見据える。途端に令は、相手の思惑に気が付いた。小刻みに動く切

っ先は陽動だ。こちらの攻めを呼び込み、そこに付け込んで踏み込む――狙いは、面。

(一体、私は今まで試合の最中、何を見ていたのかな……)

 これが試合でなかったら、多分肩をがっくりと落としてしまったに違いない。あるいは、

笑うしかなかったろうか?

 父から、

「お前の剣は、安定してないな。情に流される、女の剣だ」

 そんな事を言われ続けて久しい。二段を取ってからもそうだった。それが、今この時は

どうだ。令の竹刀の切っ先は、余計な動きを見せる事なく、ただ相手を打ち抜く時を静か

に待っている。

 両者が動いた。同時に声を張り上げ、打ち込みにかかる。

 竹刀が交差し、鎬の(しのぎ)部分がぶつかる。そこから鍔迫り合いに――殆どならなかった。

 果たして、驚きの声を上げたのは太仲の方か、それともリリアンの方か。

 令は、相手の竹刀を弾くように逸らすと、詰めておいて不意に突き放し、

「踏み込む時、絶対にためらってはならない!」

 頭の中で、再び響いた恭也の声に導かれるがまま、相手が態勢を整える暇も与えず、

「面!!

 一気に踏み込んで、会心の一撃を相手に叩き込んだ。

 審判の旗が三本上がる。文句なしの一本勝ち。瞬間、割れんばかりの歓声がそこかしこ

から沸き起こった。

 もしも、この一連の動きを恭也が見ていたなら、

「相手の剣を〔切落(きりお)とし〕たな……」

 感慨を抱きながら呟いたかもしれないが、それはあくまで〔もしも〕の話。

 全てが終わり、令は勝利を喜びながらも不思議に思っていた。

(どうして、あの時高町さまの声が聞こえてきたのかな……?)

 まさか、会場のどこかから試合を見ていたわけでないだろうに。でも、

(うん……やっぱり、高町さまのおかげだね。この勝利)

 そう考えて、久し振りに爽やかな笑顔を浮かべた――同じ頃、海鳴にいた恭也がくしゃ

みをしたかどうかについては、特にこれといった逸話が存在していない為、明らかではな

い。

 

 

 

 

 

 由乃の手術は、無事に終わった。が、令が彼女に会うには、それから三日ほど待たねば

ならなかった。

 令の本心は、

(すぐにでも駆け付けたい……)

 その一心だったが、由乃の方から話が来るまでは我慢しなければならない。

 何と言っても術後の身体だ。よしんば、試合後すぐに駆け付けたとしても、あるいはそ

の翌日に寄ったとしても、由乃の言葉を聞く事が出来るわけではない。そのくらいの分別

はとっくに取り戻していた。

 だから、待った。

 どうやら、試合の翌日に祐巳が様子を見に行ったらしいが、結局叔母さん――由乃の母

親と話をしただけで、会わずに帰ったそうだ。

 何と言うか、祐巳の好意を感じ、令は内心で感謝した。

 叔母さんから、

「由乃が、令ちゃんに会いたがっているわ」

 そう聞いて、令は初めて部活の帰りに真っ直ぐ、病院へ向かった。

 久し振りに見る由乃は、普段通りの笑顔でベッドの上に半身を起こしている。どう見て

も、術後三日の患者には見えない。

「元気そうじゃない」

 お久し振り、の後で、令は思わずそう付け加えたものだ。麻酔が切れてから痛くて痛く

て、そう由乃は答えたが、その声に張りがあり過ぎて、どこからどう聞いても病人の受け

答えとは思えない。

「由乃……何日ぶり?」

 令は、本当はこんな事を聞くつもりではなかった。むしろ、色々と言いたい事があった

のに、

(今ここに、由乃がいる)

 それに満足している自分に、気が付いている。

「二週間、かな」

 それほど長く、会話もないまま離れていた事は、これまで一度もなかった――修学旅行

の時ですら、電話で連絡し合っていた――二人である。

 ふと神妙な表情になった由乃は、片方におぶられたり肩を貸してもらったり、という関

係よりも、自分の足で令ちゃんの隣を歩きたかった。祥子さまと祐巳のような関係になり

たかった――そんな意味の事を言った。

 言われて、令は苦笑せざるを得なかった。思い当たる節が、あまりにあり過ぎたのだ。

「私がロザリオを返したの、令ちゃんを嫌いになったからじゃ、ないって事」

 今ならば、それがよく分かる。あの時取り乱してしまったのは、それまで当たり前と思

い込んでいたものが、にわかに崩れてしまったからだ。

「世界で一番、令ちゃんが好きよ」

 令にはその言葉が、一番嬉しかった。由乃の髪の毛にそっと、手のひらを触れる。

 すると、由乃は何かを思い出したらしい。不意に顔を上げ、勢い込んで令に聞いた。

「そうよ、試合どうなったの?」

「勝ったよ。一本で」

「い、一本!? 本当に? だって、太仲の大将って、あの田中さんでしょう?」

「決定戦までもつれたけどね。本戦では、一本取られてるし」

「でも相手は三年生、それも三段でしょう!? すごい!」

 手放しで喜ぶ由乃。由乃もまさか、私がそこまで戦い切るとは、思っていなかったのだ

ろうな――そう思って、令はまた苦笑した。

「でも、その時……不思議な事が起きたんだよね……」

「不思議な、事?」

「うん。決定戦の時だったんだけど」

 きょとんとする由乃に、令は話を始めるのだった。

 

 

 

 

 

「試合している最中に、何故か高町さまの声が、はっきりと聞こえたんだ」

「高町さまの?」

 聞いて、由乃は怪訝な表情になった。

「うん。決めた時は、高町さまの言葉に導かれたような……そんな感じだったかな」

「もしかして高町さま、試合見に来たの?」

「ううん、それはないよ。だって、高町さまは東京じゃなくて海鳴だし、それに大学生だ

から、何かと都合だってあると思うし」

「あ、それもそうよね」

「でも、先週の月曜日、学園に来たよ。それも、剣道部の臨時講師って事で」

「えーっ!?

「後で、山村先生に聞いたんだけど。高町さまって小さい頃から、古流の剣術をたしなん

でいるんだって」

「へぇ……それじゃあ、元々剣の方が得意なんだ?」

 令は以前、恭也が柏木を押さえ込んでいるところを見たが、それを剣術と結び付けるま

でには至らなかったし、由乃はと言うと、その時留守番をしていた事もあり、恭也は舞楽

を専門にたしなんでいるものと思い込んでいた。

 練習中に見た恭也の姿を思い出して、令はわずかに頬を上気させつつ、

「高町さま、剣を持つとまるで別人でね。部のみんな、びっくりしてたよ」

 そこまで話すと、真面目な表情になった。

「でも、それだけじゃなくて……」

「何かあったの?」

 聞かれて、その日――恭也が来た日に、何があったのかをありのままに話すと、

「そっか……高町さまが……」

 神妙な表情で、由乃は呟く。恭也の妹分――レンの気持ちが、よく分かる気がした。同

じように心臓を患っていたからこそ、なのかもしれない。

 そして、高町さまも令ちゃんと同じように悩んだ事があったのかしら――そう思ってい

た由乃だが、ふと、何かひっかかるものを感じたようだ。

「令ちゃん……」

 呼んだ。怒っている風ではないにも関わらず、何故かジト目になっている由乃に、令は

思わず顎を引いてしまう。

「な、何? 由乃」

「……もしかして令ちゃん、高町さまの事……?」

「え、ええっ!? ちょ、ちょっと由乃、いくら何でも……そ、そりゃあ高町さまは凄く強

くて、それでいて凄くいい人だけど」

「ふぅん……そう言うって事は、高町さまに好意を持っているって事だよね?」

「そ、そう決め付けるのも……うーん」

 令の、困り果てた何とも情けない表情を見て、由乃は笑った。

「私も高町さまはいい人だなって、思うよ? 最初会った時は、かなり無愛想でぶっきら

ぼうな感じに見えたけどね」

「うん……高町さまには、大事な事を教えてもらった気がする。もちろん、高町さまを講

師に呼んでくれた山村先生にも、感謝しないといけない」

 令がしみじみとした口調で言うと、由乃が切り返す。

「そうね。令ちゃんの事だから、月曜日にもし高町さまがいなかったとしたら、試合でど

うなってたか、分からなかっただろうし」

「そんな事言わないの」

 二人して、気持ち良く笑った。

「それにしても、元気ね。本当に手術、したの?」

「したよ。痕、見せようか?」

「いいの?」

「うん。令ちゃんには、見てもらいたいから」

 

 

 

 

 

 術後の傷跡を見せてから、由乃は来年は絶対応援に行くの、料理も勉強していずれはお

弁当作るの、更には剣道を始めようかなと、鬼が聞いたら笑うどころか、まくし立てられ

るのが嫌になって逃げ出すのではないか、などと思うくらい、はしゃいでいた。

 令は、思わず苦笑しながら、

(由乃ったら、祐巳ちゃんに似てきたかな?)

 ここ最近、仲良くしてるからかもしれない、そう思った。

 さて、由乃が勝手にガーゼを取って傷跡を見せた事は、様子を見に来た看護婦さんにす

ぐバレた。そりゃあ、何と言っても相手はプロ。

 二人はこっぴどく叱られたそうな。








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