<武器>

このページでは作中に登場した武器について紹介しています。

なお、このページで紹介する武器とは永遠神剣のことではなく、そのモデルとなった武器のことを指します。

 

 


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ページの最初へ   武器の前に……   日本刀   刀剣   長柄   打撃   射出   特殊   防具

その他

 


武器の前に…

鉄 Fe

 有史以来、人類の歴史に最も深く関係してきた金属であり、金属の代表格とでもいうべき存在。その生産量は年間十億tを超え、金属材料全体の94.3%を占める(2004年)。旧字体では“鐵”と書き、「金の王なる哉」と読める。
 さまざまな合金のベースとなる金属であり、我々の現代文明の多くは鉄によって支えられているといっても過言ではない。それは軍事においても同様で、チタン系合金やセラミックス、強化プラスチックなど優秀な素材が出現し、その需要が高まる現在でも変わらない。
 鉄は含有する炭素(C)の量によって性質が変わる。一般に炭素量が2%以上の鉄は鋳鉄、または銑鉄と呼ばれ、硬度に優れる反面、脆いという特徴を持つ。逆に炭素量が0.02%未満と少ない鉄は軟鉄、または鍛鉄などと呼ばれ、柔らかいが粘り強さに優れるという特徴を持っている。いわゆる鋼はこの炭素量が0.02〜2%と適当な鉄のことをいい、その特性は鋳鉄と軟鉄の両方の特徴を備えている。
 当然ながら武器の素材にはこの鋼が適当だが、鍛錬技術が未熟な時代や国では、武器の用途によって数々の工夫が凝らされた。日本刀はその代表格であり、それぞれ特徴の異なった鉄素材を張り合わせた構成となっている。

 

 


日本刀

日本刀の製造

 日本刀とは、その名の通りわが国を代表する刀剣類のひとつである。折れず、曲がらず、よく斬れて、しかも限りなく優美な姿を持つこの刀剣は、武器としてだけでなく、美術品、芸術品としても傑出している。それを生み出したのは、鉄の生産と、わが国が世界に誇るべき鉄鋼を鍛錬研磨する製造技術に他ならない。
 実用面から見た日本刀の特徴は、戦術した通り、折れず、曲がらず、よく斬れるの三点だが、これを実現したのは、硬度の違う鉄鋼を組み合わせるという独特の技法による。“鉄”の項でも述べたが、鉄はその含有する炭素の量によって性質が変わる。
 ではこの組み合わせ、日本刀の構造がどうなっているかというと、
 
 @折れにくくするために柔らかい心金(心鉄)を中に入れる。
 A曲がらないように硬度の高い皮金で心金を外から包む。
 B切れ味を良くするためにより硬い鋼を刃先部分に別に加える。
 
 ……という順番で、組み合わされている。

 

 

太刀

 全長:75〜120cm 重量:0.6〜1.0kg
 使用者:本作には登場せず

 太刀は、刀身の長さが2尺(約60.6cm)以上の、大きな反りのついた湾刀のことをいう。日本刀には太刀と、打刀の二種類があるが、鎌倉時代から南北朝時代にかけて作刀の多くはこちら、太刀をいう。
 打刀との分類ははその携行方法の違いからで、太刀の場合は、刃を下に向けて(つまり峰側は上を向く)佩くというスタイルを取る。
 実用的な太刀としては刀身長75cm前後のものが一般的で、把(柄)をつけた全長90〜100cmくらいのものが、騎馬でも地上の戦闘でも最も扱いやすかった。なお、刀身が2尺に満たない太刀は、とらハでお馴染みの小太刀に分類される。

 

 

打刀   samurai sword

 全長:70〜90cm 重量:0.7〜0.9kg
 主な使用者:桜坂柳也、桜坂雪彦、柊慎也

 いわゆる刀。刀という名詞には一般的に日本刀全体のことを指すが、狭義の意味ではこちら、打刀を意味する。室町時代から江戸時代にかけての作刀の多くはこちら、打刀だった。
 打刀の場合の携行方法は刃を上にして(つまり峰側が下を向く)腰に差すというもの。このスタイルだと、鞘から刀身を抜き放つ際に、一つの動作で抜き放つことが出来るという利点がある。つまり、抜刀から即斬りつけという戦法には、太刀よりも打刀の方が適している。また、馬上で使う時には片手で抜刀し、そのまま片手で斬りつけるという戦法を取る。
 なお、刀身が2尺未満の打刀は脇差と分類される。
 さて、携行方法の違いから分類される太刀と打刀だが、それ以外に見分け方がまったくないかというと、そうではない。
 太刀と打刀とでは、その携行方法の違いから、外見上二つの差がある。一つは反りの深さで、太刀の場合は威力を最優先した反りがきつめのものが多いのに対し、打刀の場合は、抜刀を容易にするために、全体的に放物線を描くような、いわゆる先反り(今日反り)タイプのものが多い。
 もう一つの違いは、銘を刻む位置である。太刀は峰を上に向けて佩くため、腰に吊るす時に外側になる佩表の刃面に作銘を刻むのが通例となっている。逆に打刀の場合は、太刀とは反対の面に銘が刻まれるのが通例となっている。
 作中に登場する黒スピリットの神剣、柳也の同田貫などはすべてこちら、打刀に属する。

 

 

九州肥後同田貫上野介   Samurai Sword “Doudanuki Kouzunosuke”

 全長:97cm 刃長:75cm
 使用者:桜坂柳也、桜坂雪彦

 柳也の愛刀。九州肥後の国の刀工一派“同田貫”の棟梁格を意味する上野介の作刀で、柳也の父・雪彦の形見の刀でもある。
 同田貫とは、肥後延寿鍛冶の末裔とされる刀工一派のことで、菊池稗方の居住地の名前が同田貫であったことから、その名称を名乗っているというのが通説となっている。加藤清正の抱鍛冶であったともいわれ、永禄時代から慶長時代にかけての作刀が残っている。
 単に同田貫とだけ切った物と、同田貫某と個名を切った作刀の両方があり、後者には上野介の他に兵部、左馬介、右衛門、信賀、則安、正国、又八などがある。
 上野介はそれら同田貫鍛冶を纏め上げる棟梁格のことで、名は国広であったとされる。文禄から慶長にかけての作刀があり、地鉄は板目が流れて肌が荒く立つ気味がある。刃文は直刃に互いの目まじりで焼幅も広く、小沸がつくが、匂いが浅く、叢沸のつくものもある。
 同田貫の作刀は一派に共通して元幅と先幅の差が少ない、鋒が伸びた慶長新刀特有の姿で、重ねの厚い、実用刀として最適な造り込みをしている。切れ味よりもその頑丈さで知られ、時代小説の中に登場することも多い。
 同田貫といえば有名な兜割りで知られる榊原健吉だが、彼は直心影流の使い手で、柳也の愛刀を同田貫にしたのは、この繋がりがあるから。そのことを喫茶店で友人に話したら、「いや、絶対に誰も気付かねぇって」と言われ、現在タハ乱暴はかなり落ち込んでいる。
 なお、兜割り同田貫は上野介の作刀ではない。

 

 

脇差「無銘」   Samurai Sword “No name”

 全長:60.5cm 刃長:47.0cm
 使用者:桜坂柳也、桜坂雪彦

 柳也の愛刀その2。柳也の父・雪彦の形見の刀で、無銘の脇差。刀剣のランク的には、業物に類する。
 脇差は室町時代後期から登場した打刀(いわゆる刀)の一種で、刀身の長さによって区別がなされている以外、外見上の特徴は打刀と変わらない。
 脇差の歴史は鎌倉時代にまで遡る。この時代、徒下の兵士達は主武装の薙刀とともに刺刀と呼ばれる短刀を武装していた。刺刀は兵士達が何らかの理由で薙刀を失った、あるいは使えなくなった際に用いられ、限定条件下においては使い勝手の良い武器とされた。刺刀は次第に長大化し、小太刀となっていくが、この時と同じ目的で戦国時代に登場したのが脇差だった。以後、武士達は打刀と脇差をともに腰に佩くようになっていく。

 

 

木刀   wooden sword

 全長:29〜101.5cm 重量:素材による
 主な使用者:桜坂柳也、柊慎也

 木材で日本刀を模した武器。別名、木剣。一般に武術の稽古目的で用いられるが、刃がないだけで威力はほとんど真剣と変わらないため、ここでは武器としてカテゴライズした。
 多くは日本の剣術の素振りや形稽古に使用されるほか、剣道、合気道の稽古でも用いられる。
 その性能は素材となった木の性質によって違い、一般的には赤樫か白樫が用いられる。赤樫製は軽量で腕力のない者にも扱い易いが強く打ち合うと折れやすいという特徴がある。他方、白樫製は赤樫製に比べて重く、堅牢で実用にも耐えうる性能を持っている。
 稽古用のほかに彫刻などが施された観賞用のものもある。観賞用のものでは枇杷など高価な素材が使われることが多い。
 詳しい形状については各地土産物屋参照のこと(笑)。現在、国内で市販されているものは長さの規定があり、長い順に全長101.5cm、91.0cm、54.5cm、29.0cmの四種類がある。このうちよく土産物屋で見かけるのは全長91.0cmの中刀で、赤樫製は360g前後、白樫製は440g前後となっている。
 なお、これは私見になるが木刀は54.5cmの小刀がいちばん使いやすいように思う。中刀は強力で間合いも長いが、扱いづらく、なにより携行が難しい。54.5cmならば隠し持つ手段はいくらでもあるし、中刀よりは軽量なので振り回しやすかった。

 

 


刀剣

シャムシール   shamshir

 全長:80〜100cm 重量:1.5〜2.0kg
 主な使用者:EPISODE-04登場の青スピリット

 13〜20世紀の中近東で使用が確認されるペルシアの湾刀。日本語では三日月刀などと呼ばれ、その名の通り刀身と柄が緩やかにカーブした形状をしている。
 ペルシアの代表的な刀剣の一つで、西洋におけるサーベルの起源となった刀剣としても知られている。最大の特徴は緩やかに湾曲した刀身と柄が、刀身とは逆の方向に湾曲しているその形状で、これは切り合いの際に非常に適したスタイルでもある。
 シャムシールは中近東ペルシアの、白兵戦文化の中で登場した武器の一つの完成形といえる。シャムシールが登場する以前のペルシアの刀剣は刀身が真っ直ぐに出来ており、直刀に近い形状をしていた。しかしペルシア人が主に用いた刀剣の使用法は、刀剣を振り下ろしての“断ち切り”だったため、次第に武器はその攻撃スタイルに合致する姿に発達していった。
 シャムシールの語源はペルシア語にあり、その意味は“ライオンの尻尾”。そのシルエットはしばし、イスラム圏の旗章として用いられている。また、小指に向かって緩やかなカーブを描き、切刃側に湾曲し、先端が丸まって直角に突き出た柄の形状は“ライオンの頭”とも呼ばれている。
 ちなみにシャムシールはラテン語でシミテラsimiterra、フランス語ではシメテレーcimeterre、英語ではシミターscimitarと発音する。

 

 

ファルシオン   Falchion

 全長:70〜80cm 重量:1.5〜1.7kg
 主な使用者:リリアナ・ヨゴウ

 10〜17世紀のヨーロッパで使用が確認される身幅の広いの片刃の曲刀。短く、重く作られた片手持ちの刀で、形状的な特徴としては刃がゆるやかな弧を描いていることが挙げられる。刀といっても日本刀のように反りのあるものは少なく、多くは峰が唾に対して垂直に伸びている。
 同時代のヨーロッパの刀剣と比較して刀身は短いが、その分屋内での戦闘や、乱戦時の取り回しは容易だったと考えられている。また、片手剣ながら重い刀身を持つため、垂直に振り下ろした際の威力は刀身長に勝る他の刀剣にも負けぬものがあったと考えられている。
 反面、片手で取り扱う刀剣としてはやや重く、長時間の振り続けるためにはかなりの体力の持ち主でなければ困難と考えられる。
 中世暗黒時代からルネサンスにかけての絵画、美術品、遺跡等にその姿を見ることができる。その起源は、主に13世紀に北欧で生まれたという説と、アラブ諸国から学んだという説の2つがある。

 

 

ロング・ソード Long Sword

 全長:80〜90cm 重量:1.5〜2.0kg
 主な使用者:セラス・セッカ

 1050年〜1550年に、西ヨーロッパの騎士を中心に使われた両刃の刀剣。文字通り“長い剣”で、ファンタジー系RPGのテレビゲームでは、たいていの作品に出演している。
 広義の意味では、ロング・ソードは西欧の刀剣史上に登場した全ての刀剣を、その外見上の特徴は無視して“長さ”の点でのみ類別した名称である。しかしここで述べるロング・ソードは、武器の事典などで個別に紹介されている狭義のロング・ソードのことをいう。
 ショート・スピアーの項でも述べた通り、ロング・ソードのロングとは、それよりも短いショート・ソードとの分類のために与えられた名称である。一般的にその全長は80〜90cm程度で、95cmを超えるものはない。
 また、ロング・ソードには1050〜1350年、つまり中世暗黒時代に製造された物と、1350〜1550年の間に製造された物とで、前期型と後期型とに分けることが出来る。両者の最大の違いは素材に鋼を使っているかいないかで、鋼鉄の製法が一般化した時代に誕生した後期型は、前期型に比べて軽量・細身で、また戦法の変化から切っ先の鋭いものとなっている。なお、本作に登場するロング・ソードは基本的に前期型である。そのため、上記の寸法も前期型のデータを載せた。
 ロング・ソードは実戦では馬上の騎士達によって用いられた。その形状は直身で切っ先が鋭く、両刃を備えている。これは馬上において斬撃と刺突の両方を駆使するのに適した形状といえる。
 前期型のロング・ソードには多くの場合、重量軽減と重心バランスを取るために、刀身に血溝が彫られている。この血溝は、日本刀にも見られるものだが、ロング・ソードの場合は単なる重量軽減のための措置といえる。

 

 

ショート・ソード   Short Sword

 全長:70〜80cm 重量:0.8〜1.8kg
 主な使用者:EPISODE-14登場の青スピリット

 ロングがあればショートもある。というわけで、続いて短い方のソードの解説をしよう。ショート・ソードは14〜16世紀に活躍した欧州の重装歩兵が使用した刀剣で、前項のロング・ソードが馬上での斬り合いに多用されたのに対し、こちらは白兵戦で用いられた。外見における最大の特徴は勿論ロング・ソードより短いことで、その全長は70〜80cm程度が一般的だったとされる。
 ショート・ソードはロング・ソードよりも短いという他に、身幅が広く、切っ先が鋭く尖っているといった形状も、外見的特徴として挙げられる。これはショート・ソードが運用された環境に起因するもので、この武器は主に徒下で戦う者同士が接近した際に用いられた。つまり敵味方入り乱れての乱戦である。こうしたお互いの顔がはっきり見えるほどの戦場では、下手に長柄の武器を振り回すよりも、軽量・小型で、取り回しの良い武器を用いた方が効果的である。また14世紀以降、ヨーロッパでは鋼の製法が一般化し、鎧の強度が飛躍的に高まった。こうした鎧を着込んだ相手と戦うには、武器にも相応の頑強さが求められる。身幅が広いのはこのためで、切っ先が鋭いのは欧州の剣術においては刺突が何よりも重視されていたことに由来する。
 なお、ヨーロッパ百年戦争の時代、イギリス軍の戦術に下級の騎士を下馬させて、敵を迎え撃つというものがあった。この戦術はそれなりの効果を上げ、ショート・ソードが広く普及するきっかけとなったとされる。
 ちなみにこの下馬した騎士のことをmen-at-armsといい、これは重装歩兵と和訳されるが、一般的に想像される重装歩兵とは別な存在と考えてよい。彼らの纏う鎧は鎖を繋ぎ合わせたチェイン・メイルか、もしくは板金を張り合わせたプレイト・メイル、あるいはそのハイブリッドで、極めて堅牢ないでたちだったという。

 

 

サーベル   Sabre

 全長:70〜120cm 重量:1.7〜2.4kg
 主な使用者:ロファーなど

 16世紀から現代にいたるまで、全世界規模での運用が確認されている最もポピュラーな西洋刀剣類の一つ。その起源は9世紀の中央アジアの遊牧民族にまで遡るとされ、その後中近東へと伝播、スラブ系ハンガリー人の手によって西洋世界に導入されたとされる。
 サーベルは騎乗した兵士が使うため、片手で扱えるように軽く、そして出来るだけ長く作られた剣のことをいう。特徴は片刃でしなやかに歪曲した剣身を持つことだが、用途によって若干異なる剣身も見られる。また、サーベルは一般的に全長0.7〜1.2m、重量1.7〜2.4kgの間で作られたが、この種類の幅広さは世界中の軍隊で用いられた結果が反映されている。
 サーベルの剣身は用途によって、大別して3種類に分類することができる。刺突に適した直刀タイプ、斬撃に適した半曲刀タイプ、斬撃と刺突を両方こなす完全曲刀タイプの3種類である。また、その切っ先は用途によってさらに3つのタイプに類別することができる。やはりこれも刺突に適した槍状、斬撃に適した手斧状、その両方をこなす擬似刃状の3種類である。
 今日、我々が一般に思い浮かべるサーベルは、最も使い勝手が良く世界中に普及したのは半曲刀タイプである。これは現代の軍刀にも通じるシルエットをしており、全長に対して比較的重い重量を活かした“断ち切り”を得意としていた。

 

 


長柄

ショート・スピアー   Short spear

 全長:120〜200cm 重量:0.8〜2.0kg
 主な使用者:EPISODE-06登場のラキオス王国軍兵士

 人類の歴史を見ても世界全域で広範な使用が確認される最も代表的な長柄武器。古くは人類がまだ狩猟経済に頼っていた頃から用いられ、武器としての細分化がなされ始めたのは狩猟から農耕へと経済の形態が移行し、国という単位の出現、軍隊という組織が出現した頃まで遡る。
 “ショート”の名が示す通り、短い槍で、しかしそれでも大きいものは200cm近くなる。ショートという名称は、それ以上の長さのロング・スピアーとの分類のために発明された呼称であり、基本的な形状において両者は変わらない。
 より長柄のロング・スピアーと比較して多用途性に優れ、基本の刺突以外にも投擲するなどの攻撃手段があった。最も扱いやすく、訓練のいらない刺突武器の一つで、火器の本格的な発達と運用の確立まで、長らく歩兵の親友であり続けた。

 

 

ランス   Lance

 全長:3.6〜4.2m 重量:3.5〜4.0kg
 主な使用者:セーラ・レッドスピリット

 6〜20世紀の西ヨーロッパで用いられた西欧の騎兵のシンボル的な武器。ナイトガンダムが持っている、アレを想像していただければありがたい。
 ランスは、今日では騎兵が用いた槍の総称として用いられる言葉だが、語源となったラテン語のランシア(lancea=軽い槍)は、6世紀頃のフランスで用いられ、これは徒下の歩兵も使用した。本格的な騎兵用ランスは16世紀にようやく登場したとされる。
 歴史が長く、また西欧で騎兵を保有している国の多くが装備していただけに、その形状は時代や地域によって各種ある。最もポピュラーなのは三角錐をしたもので、握りの部分は細くなっているが、柄の根元に向かって柄が再び太く長くなっていく、というもの。
 その重心バランス上、馬の突進力があって初めて威力を発揮する武器といえる。しかしセーラは卓越した身体能力を駆使してぶんぶん振り回していた。
 ちなみに16〜20世紀の東欧にも同盟の武器の存在が確認されているが、こちらはむしろパイクという武器に近い形状をしている。

 

 

薙刀   

 全長:1.2〜3.0m 重量:2.5〜5.0kg
 主な使用者:オディール・グリーンスピリット

 日本の代表的な長柄武器。古くは“長刀”とも書いた。主に鎌倉時代から江戸時代での運用が確認されているが、平安時代中期に源義家(1039〜1106)が清原一族を討伐したときのことを記した『後三年記』にも、“投刀”という名前でそれらしき武器が登場している。その起源はいまだ解明されておらず、現在は奈良時代の短い鉾が発展していったという説が有力視されている。
 長刀という古い名前が示すように、薙刀は長い柄の先に反りのある刀身を取り付けた武器である。刀身は頑丈な菖蒲造りで、柄は樫を削った白柄や打柄が用いられた。『兵具雑記』などの文献によると、一般的なサイズは、刀身が約70cm、柄は120〜150cm程度だったとされる。南北朝時代になるとその寸法によって分類されるようになり、刀身が2尺3寸以上のものを大薙刀、それ以下のものを小薙刀と呼んだ。
 薙刀は、武術としては剣、槍、棒を兼ねる武器といわれる。その用法には、右手前、左手前と素早く変化し、斬る、薙ぐ、払い上げる、突く、石突で打つ、払うといった、多種多様な技術がある。要するに、槍のように突くも良し、刀剣のように斬るも良し、加えて間合いは長短変幻自在、上下左右から斬りつける、という攻撃的で汎用性の高い武器だといえる。
 薙刀というと、『太平記』などで豪勇の徒歩武者が薙刀を振り回し、敵をバッタバッタと薙ぎ倒すイメージが強い。しかし薙刀は長柄なため騎乗していても扱え、騎馬武者が振り回すことも多かったという。高度な技術を備え、高い腕力を持った戦士が手にすれば最強の武器の一つだった。
 鎌倉時代から室町時代にかけて戦場の主役であった薙刀は、戦国時代に入るとより長い長槍に取って代わるようになる。江戸時代になると武家の子女の特技とされ、そこから発展していってスポーツ競技化した。
 流派には穴沢流、一心流、神当流、先意流、天道流、正木流、無相流、そして柳也の学ぶ直心影流などがある。

 

 


打撃

クラブ   Club

 全長:60〜70cm(一例) 重量:1.3〜1.5kg(一例)
 主な使用者:EPISODE-05登場のラキオス王国軍兵士

 人類の歴史とともに存在する、人類史上最も古い武器の一つ。要するに棍棒のことで、最初は野に落ちている木の棒をそのまま用いていたと考えられる。後により高い威力を生み出すよう工夫が加えられ、数々のバリュエーションを持つにいたった。上記スペックは新紀元社の「武器事典」から引用した一例にすぎない。
 その使用法はあえて説明するまでもなく、基本的には敵を殴打する。道具で殴るという行為は、武器の使用法の中でも最も原始的な手段の一つだが、それだけに強力。よく鍛えられた兵士が長さ60cm程度の棒を持った場合、それは大きな脅威となる。野球のバットなども同様で、無論、当たり所によっては相手に致命傷を与えることができる。
 打撃系武器の中では最もメジャーで、最も入手が容易な武器。余談ながら軍用・警察用のマグライトは非常に頑丈な造りをしており、非常時には警棒代わりに使える。重いことは重いが、懐中電灯としても優れた能力を持っているので、深夜、一人で夜道を歩く際に持っていてはいかがだろうか?

 

 


射出

ショート・ボウ   Short bow

 全長:100cm以下 重量:0.5〜0.8kg
 主な使用者:桜坂柳也

 数ある射出武器(ミサイル・ウェポンという)の中でも最もポピュラーなものの一つ。人類が弓矢を狩猟の道具として用い始めたのは紀元前14000〜8000年の亜級石器時代および前期新石器時代だとされる。しかしその一方で、武器としての弓矢の使用がいつごろ始まったのかは、現在もなお議論が続いている。その上で、少なくともBC1500〜現在までは、武器としての使用が確認されている。
 ショート・ボウに限らず、弓は、その材質・製造法によっていくつかの種類に分けられる。たとえば一本の木材で弓本体を構成するものをセルフ・ボウSelf bow と呼び、いくつかの材料と材質をあわせた物をコンポジット・ボウComposite bow と呼称する。ここでは材質や製法による分類ではなく、形状による分類で説明を続ける。
 ショート・ボウの使い方は、文章に起こすと非常に簡潔である。矢の最後部を持って一方の手で固定された弓につがえ、弦を引っ張ることで弓をしならせ、手を離すことによって弓の復元力を利用し、矢を射出する。これだけ扱いが簡単だと汎用性も優れ、徒下の兵士だけでなく、騎乗した兵士などにも愛用された。弓はその構造上、両手で扱わなければならないが、ショート・ボウの場合は長くても100cm以下、重量は1kgにも満たなかったから、馬上での使用にも問題は少なかったとされる。
 とはいえ、その熟練には現代の銃火器とは比べ物にならないほどの訓練を必要とした。戦場においては、部隊の前面に配置され、敵の気勢をそらしたり、本隊が激突するまで、敵に損害を負わせる散兵戦で活躍した。

 

 

ロング・ボウ   Long bow

 全長:150〜180cm 重量:0.6〜0.8kg
 主な使用者:ラキオス王国軍エルスサーオ方面軍兵士

 ショートがあればロングもある。というわけで、続いて長い方の弓について説明しよう。ロング・ボウはその名の通り長い弓のことで、13〜16世紀のイギリス軍が用いた武器として知られる。一般的にロング・ボウと呼ばれる射出武器は、この時期のイギリスにおいて使用された弓のみのことをいう(単に長大な弓の歴史は、古くは古代インドやペルシアまでさかのぼることが出来る)。
 ロング・ボウは主にイチイの木を素材に、一般的には150〜180cm、0.6〜0.8kgの間で作られた。つがえる矢の長さは75〜100cmほどで、重さは0.5〜0.7kg程度。その穂先はソケット状で、尖端を尖らせただけの単純な形状だったという(ただし、その材質は鋼鉄だった)。使い方はショート・ボウとほとんど変わらなかったが、イギリス軍の運用法はだいぶ違ったものだった。
 この時代、弓兵は部隊の集結する前面に立って、敵の気勢を削いだり、本隊と激突するまでの間、少なからずの損害を敵に与えることを目的とした兵科だった。しかしイギリス軍はこれを積極的に攻撃する部隊として訓練し、戦列の両翼に配置した。このロング・ボウ部隊を積極的に攻撃へと用いた成功例が、EPISODE:18で柳也も引用したクレーシーの会戦である。
 ロング・ボウは当時イギリス以外のヨーロッパ各国の弓兵の間で広まっていたクロスボウ(滑車機構を備えた機械弓。いわゆるボウガンのご先祖様)ほどの射程も衝撃力もなかったが、よく訓練された兵士が狙いを定めずに射った場合、その発射速度は10発/分を誇った。他方、クロスボウの発射速度は最大2発/分、通常1発/分であった。両者の発射速度を比較すると、一定時間内に集中出来る攻撃力は、ロング・ボウの方が高かった。 

 

 


特殊

特殊音響閃光手榴弾   Stun Grenade

 主な使用者:桜坂柳也

 世界最強の特殊部隊と名高いイギリス陸軍の特殊空挺部隊SAS(Special Air Service)が対テロ戦を想定して開発した特殊な手榴弾。通常、手榴弾は爆薬のエネルギーで周囲に破片を飛ばし、敵を殺傷する兵器だが、特殊音響閃光手榴弾は炸裂と同時に大音響と閃光を放ち、視聴覚を奪うことで敵を行動不能にする。
 基本的に大音響と閃光を発するだけなので殺傷力が低く(大音響を発するため心臓に持病がある人間などは危険)、人質救出作戦などで用いられる(通常の手榴弾では人質を巻き込んでしまう可能性が高い)。また、大音響を利用した陽動装置としても使われる。
 一般的に特殊音響閃光手榴弾には爆発が1回のみのものと、複数回爆発するものの二種類が製造されている。たとえばドイツのPPT社では轟音とともに約十五秒間閃光を発し続けるタイプAと、連続して八回の轟音を発するタイプBの二種類が製造されている。ちなみに、轟音は発さず閃光のみ放出するタイプCも存在する。
 1977年のルフトハンザ機ハイジャック事件解決の際に使われて以来、様々な人質救出作戦で使用され、数々の実績を収めてきた。現代の人質救出作戦には欠かせない装備の一つとなっている。ドラゴン・アタック作戦では、柳也もこれを人質救出のために使用した。
 なお、ドラゴン・アタック作戦で柳也が使った手榴弾はエスペリアが用意した団子に〈決意〉の一部を寄生させて作った自前のものである。その性能デザインはルフトハンザ機ハイジャック事件の時に用いられた手榴弾をモデルにしている。

 

 

撒き菱   Makibishi

 主な使用者:バーンライト王国軍諜報員

 忍者の武器としてお馴染みのアレ(なんて説明だ)。その歴史は意外と古く(タハ乱暴も調べてびっくりしました)、平安時代の中期頃にはもう戦場での運用が確認されている。地面に撒いて敵の足の裏を傷つけ、戦闘力を削ぐことを目的として使われた。
 菱は水草のヒシの実を乾燥させたものの他、竹や木を正三角形の三面体に作ったもの、鋳物、鍛鉄製などいくつかの種類がある。時代劇でお馴染みの車菱は鉄製で、八方にトゲの突き出した形状となっている。トゲの長さは二センチ前後が一般的だったといわれる。

 

 

落とし穴   

 主な使用者:桜坂柳也、エルスサーオ方面軍

 読んで字の如く、落とし穴。古くは人類の経済形態が狩猟に頼っていた頃から食料確保のために使われ、やがて対人にも使われるようになった。ほぼ、全世界規模で普及。サイズやバリュエーションは星の数ほどあり、すべてを網羅するのは難しい。なので、ここで紹介するのは本編中で柳也が参考にしたほんの一部と思っていただきたい。
 本編中で柳也が参考にした落とし穴には、中国の陥馬坑がある。中国の北宋(960〜1126)には『武経総要』という制度があり、これによると落とし穴のことを陥馬坑と書いていた。字面からも分かる通り、その対象は人と馬で、敵の進路に設けて進撃の阻止、進軍速度の低下を狙ったものだった。坑の中には殺傷力を高めるために尖端を鋭く尖らせた鹿角木や竹片を植えるのが一般的だったという。陥馬坑の上には土や草をかけたり、場合によってはその上に植物の種を蒔くなどして、カモフラージュするのが常だった。
 また、柳也はベトナム戦争中に多用されたブービー・トラップからもアイデアを得ている。ベトナム戦争での落とし穴は人間一人がすっぽり入るような巨大なものから、戦闘力の削減のみを目的とした小型のものまで大小様々な落とし穴が巧妙に隠された。一般的には鉄、あるいは木片のスパイク付きのものが掘られ、スパイクには腐った人糞を塗りたくるのが常だった。これはスパイクのダメージによる一次被害だけでなく、感染症による二次被害を狙ったものだった。

 

 

夜伏耕戈   Yafukukouka

 主な使用者:桜坂柳也、エルスサーオ方面軍

 夜伏耕戈は敵の行動を阻止するための罠で、中国明(1368〜1644)の威継光の『紀効新書』に紹介されている。弩(機械機構を備えた弓。現代でいうところのボウガン)の機に縄を結びつけ、敵が触れると発射する仕掛けになっている。弩は一基だけでなく複数で構成されており、たとえ一基の弩が敵に察知されたとしても、罠を発見して油断したところを残りの弩が襲うという巧妙な仕掛けになっている。

 

 


防具

スピリット用戦闘服

 主な使用者:アセリア、エスペリア、他

 エーテル技術を用いた特殊な加工を施した繊維で編んだアサルト・スーツ。一般兵用の軍装よりも軽量で、かつ保温性に優れ、耐久性に優れている(イービルルートではさんざん破られていたが)。
 その製造にはエーテル技術を用いるため、国によって、また生産地によって性能にはバラつきがある。また単純な戦闘用の衣服というだけでなく、スピリットと人間とを区別するための道具としても用いられるため、一風変わった奇抜なデザインのものが多い。
 基本的に官給品であるため国によってデザインは統一されている。ラキオス王国軍ではより戦闘に特化したタイプと、作業着としての性能も持つメイド服タイプの二種類が制式な物となっている。
 ラキオス王国軍は他国と比べてスピリットに対する軍規の締めつけがルーズなため、戦闘服の着こなし方は各人の好みに任されている(たとえばアセリアは通常の戦闘服の他に重装甲のガントレットを嵌めている)。

 

 

エトランジェ用戦闘服

 主な使用者:高嶺悠人、桜坂柳也

 文字通りエトランジェである悠人らのために用意されたアサルト・スーツ。スピリット用戦闘服と同様エーテル技術による特殊な加工が施されており、性能もそれに準ずる。ここでは戦闘可能なエトランジェとして現在確認されている悠人と柳也の衣装について述べる。
 悠人の戦闘服は彼がファンタズマゴリアに召喚された時点で着ていた学生服を有限世界の技術で再現、エーテル加工化した物となっている。もともとスピリット以上に出現確率が低く、またスピリットと違って男性という可能性もあるエトランジェ用の戦闘服は、どこの国も常備していなかった。悠人達専用のアサルト・スーツは、彼らがファンタズマゴリアに召喚された後に製造されている。紡績分野の技術が未発達な有限世界の技術力では学生服の完全な再現は出来なかったが、エーテル加工によりオリジナルを上回るスペックを誇る。
 さて、柳也の戦闘服であるが、彼の場合はスピリット用の戦闘服と一般兵士用のトラウザーズをエーテル加工した物を組み合わせるという奇妙な衣装となっている。これは柳也が有限世界に召喚された時点で、彼の着る学生服の損傷が激しすぎたため、悠人のように復元出来なかったことによる。柳也専用の戦闘服は、現在ミリタリーオタクである彼の意見を参考にしながら試作品の開発が進んでいる。……試作品の、メイド服が(!?)。

 

 

チェイン・メイル   Chain mail

 主な使用者:リリアナ・ヨゴウ、セラス・セッカほか

 1〜3cm程度の鉄の輪を鎖に繋いで編んだ鎧。西洋世界における金属製防具の中でも最もポピュラーなものの一つで、その起源は古代ヨーロッパに居住していたケルト人にまで遡る。
 最初期のものは動物の革に鉄の輪を縫い付けて作られたが、その後、その輪を鎖のように繋ぎ合わせて作ったシャツが発明され、チェイン・メイルのオーソドックスな形となった。鎖の繋ぎを長くすれば全身を覆えることから、10〜15世紀の騎士達の多くはこのチェイン・メイルを好んで着込んだ。戦場に赴く際にはその上にサーコートを着込み、兜を被って向かったという。
 チェイン・メイルの最大の利点は着用が非常に容易だったである。チェイン・メイルの着用方法はいたって単純で、普通のシャツのように頭からすっぽり被って着ることが出来る。反面、鉄の輪を鎖状に繋いでいるという構造上、動く際には大きな物音が立ってしまうという欠点があり、隠密行動には向かない防具ではあった。
 とはいえ、チェイン・メイルの防御力は優秀で、特に刀剣類の斬り合いに対して有効だった。また、鎖の繋ぎ合わせによっては保温性の高い数少ない鎧ともなり、北方の騎士達には非常に喜ばれた。
 後により防御に優れたプレート(板金)・アーマーの登場によってチェイン・メイルは防具の主流からははずれていったが、関節などの稼動部分の防御のために使われ、完全な金属板から構成された鎧が登場するまで廃れることがなかった。

 

 

ラウンド・シールド   Round Shield

 直径:30〜100cm 重量:0.5〜2.0kg
 主な使用者:リリアナ・ヨゴウ、セラス・セッカほか

 その名の通り丸い盾の総称のこと。しかし一般的には中世暗黒時代に西欧諸国で多用された盾を示す言葉として用いられる。
 完全な円形の盾で、中央にはアンブー(umbo)、またはオーブ(orb)と呼ばれる金属製の円形具、盾心が取り付けられている。このアンブーには大別して球形、円錐形、竜骨状に突出したものの3種類があり、盾の裏から見ると薄板の中空作りになっている。ドーナツ状に作られた盾の真ん中に鋲で止められ、その部分に取っ手を取り付けることで盾を握る拳が収まるようになっていた。
 盾自体はしなの木を3cm程度の厚みの木板に囲うし、適度な枚数を並べて裏止めし、丸く切り抜いたものだった。表面異は場合によって皮を張るなどの補強が施され、それは使用者の家柄や民族の文化によってバリュエーションがあった。

 

 

ドラゴニック・アーマー

 主な使用者:オディール・グリーンスピリット

 バーンライト王国の名門ゴート家に伝わる家宝。まだスピリットが戦場に存在していなかった聖ヨト暦採用以前の時代、龍の討伐に成功した当時のゴート家当主が、その骨から作らせた鎧で、ゴート家の軍人が関わった数々の戦争で用いられた。
 エーテル技術が存在しなかった時代に製作されただけあり、その形状は古めかしく、余計な装飾を排した単純かつ重厚な造りとなっている。また当時の加工技術の限界から、金属板や動物の皮を使った補強が随所に見られる。
 外見こそ古臭さが漂うものの、死んだ龍のマナが宿っているとされ、その強度はスピリットの直接攻撃にも耐えうる。また、すでに製造から三百年以上が経過しているにも拘らず、素材には一切の劣化が見当たらない。エーテル技術を一切採用していないものの、有限世界に現存する防具中最強クラスの防御力を誇る。
 過去幾度かの戦いを経てパーツの要所々々が欠落しており、現在は両方の肩当と篭手だけが残されている。現在はトティラ将軍が相続している。
 リクディウスの魔龍討伐作戦に際して、トティラ将軍よりオディールに貸し与えられた。

 

 


その他

Sinn model 603.EZM3

 ムーブメント:エタ2824-2 自動巻き
 ケース径・厚:41mm・14mm 重量:100g
 ケース素材:スタマグステンレス ベルト素材:シャークスキン  風防素材:サファイアクリスタル
 裏ブタ:スクリューバック式 夜光:スーパールミノバ
 防水性能:500m
 主な使用者:桜坂柳也

 ドイツの時計メーカー・ジン(Sinn)社で販売されている腕時計。武器でも防具でもないが、一種の軍装品で、しかも出現頻度の高いアイテムなのでここで紹介する。
 ジン社は、第二次大戦時にドイツ空軍のパイロットだったヘルムート・ジンによって、1961年にジン特殊時計会社の名称で設立された。実用性を追及したプロフェッショナル・ウォッチの製造・販売を得意とし、その製品はドイツ警察の特殊部隊GSG-9でも制式採用されている。
 Model 603EZM3は、GSG-9が制式採用する腕時計の一つで、カテゴライズ的にはダイバーズ・ウォッチに該当する。時計本体の高い機密性と特殊な簡潔オイルを使用したことにより、機械式のムーブメントながら500m防水を実現。勿論、潜水時間を計測する上では欠かせない逆回転防止ベゼルは標準装備し、ダイバーズとして高い性能を誇る。
 また、ダイバーズとしてのみならず、ミリタリー・ウォッチとしても高い性能を持っている。優れた視認性と耐久性、そして何より計測機器としての精確さは、高級時計メーカーのそれに勝るとも劣らないものがある。
 本編では柳也の父、雪彦が生前愛用していた品として登場し、柳也も引き続きそれを使用している。ちなみに価格は税込で27万円ちょい。ミリタリー・ウォッチとしてはちょいと値の張る部類に属する。

 

 

手錠

 両手首に嵌めて腕の自由を奪う拘束具の一種。そのルーツは江戸時代の戒具まで遡り、一般的には刑事や警察官が容疑者を逮捕する際などに用いる。例外的には夜の(以下自粛)。
 手錠は二つの金属製の輪を鎖で繋いだ形状で、現在、日本警察で使用されているタイプは“黒手錠”と呼ばれる黒色のもの。普段は帯革に装着したケースに入れて携帯する。なお、警視庁仕様のケースと県警仕様のケースではデザインが微妙に異なっていたりする。
 リリィが持っている……らしい。 ドイツの時計メーカー・ジン(Sinn)社で販売されている腕時計。武器でも防具でもないが、一種の軍装品で、しかも出現頻度の高いアイテムなのでここで紹介する。
 ジン社は、第二次大戦時にドイツ空軍のパイロットだったヘルムート・ジンによって、1961年にジン特殊時計会社の名称で設立された。実用性を追及したプロフェッショナル・ウォッチの製造・販売を得意とし、その製品はドイツ警察の特殊部隊GSG-9でも制式採用されている。
 Model 603EZM3は、GSG-9が制式採用する腕時計の一つで、カテゴライズ的にはダイバーズ・ウォッチに該当する。時計本体の高い機密性と特殊な簡潔オイルを使用したことにより、機械式のムーブメントながら500m防水を実現。勿論、潜水時間を計測する上では欠かせない逆回転防止ベゼルは標準装備し、ダイバーズとして高い性能を誇る。
 また、ダイバーズとしてのみならず、ミリタリー・ウォッチとしても高い性能を持っている。優れた視認性と耐久性、そして何より計測機器としての精確さは、高級時計メーカーのそれに勝るとも劣らないものがある。
 本編では柳也の父、雪彦が生前愛用していた品として登場し、柳也も引き続きそれを使用している。ちなみに価格は税込で27万円ちょい。ミリタリー・ウォッチとしてはちょいと値の張る部類に属する。

 

 


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